2004年05月25日(火) 03時13分
ペーパー車検で8人逮捕へ、トヨタ東京カローラ谷原店(読売新聞)
トヨタ自動車系の大手ディーラー「トヨタ東京カローラ」の元社員らが、実際は車の点検や整備を行っていないのに、書類をねつ造して車検に合格したことにする「ペーパー車検」を繰り返していた疑いが強まったとして、警視庁交通捜査課などは、元社員ら8人を25日に虚偽有印公文書作成・同行使容疑などで逮捕する方針を決めた。
自動車メーカー直系のディーラーの社員がペーパー車検で摘発されるのは、全国で初めて。元社員らは、少なくとも30件のペーパー車検を行っていたとみられる。
ペーパー車検に関与した疑いが持たれているのは、民間車検場の指定を受けていたトヨタ東京カローラ谷原店(東京都練馬区)で検査員やフロント係などをしていた元社員5人と、社外の3人。
調べによると、元検査員らは2001年12月から2002年6月にかけ、7台の乗用車について、実際は同店に持ち込まれていないのに、同店で点検・整備をしたとする虚偽の保安基準適合証を作成し、関東運輸局練馬自動車検査登録事務所に提出した疑い。知人などから車検を頼まれた社外の3人が、当時、同店に勤務していた5人にペーパー車検を依頼していた。5人は全員、今年3月末に解雇された。
3人は、知人から受け取っていた「車検代」のうち、1台あたり3万円前後を自分たちの報酬としていたらしい。車の所有者が、ペーパー車検が行われていたことを知っていたかどうかは分かっておらず、同課で詳しく調べている。
同店でペーパー車検が行われているとの情報を得た関東運輸局が昨年7月、道路運送車両法に基づく監査を実施。同運輸局は、ペーパー車検が確認されたとして、同9月、民間車検場の指定を取り消した。(読売新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040525-00000401-yom-soci