2004年05月25日(火) 00時00分

田中知事の住所は「泰阜村」　有識者委が意見書 （中日新聞）

　長野県の田中康夫知事の住民票移転問題で、知事の住所を法的側面から審査する有識者委員会（委員長・土屋公献元日弁連会長）は二十四日、「住所は（長野市ではなく）住民票を移した泰阜村」とする意見書をまとめ、田中知事に提出した。知事は「意見書を最大限尊重する」と述べ、住所決定を求めた長野市に二十五日、意見書に沿った回答をする考えを示した。長野市は取り消しを求め、行政訴訟を起こす見通し。

　意見書は、両市村ともに知事が生活した実態が認められるとした上で、「生活の本拠が複数存在する場合は、滞在日数よりも本人の居住意思で決めるのが相当」とした。

　田中知事は昨年九月、「小さくても頑張っている自治体を応援したい」として、県庁のある長野市から約百五十キロ離れた泰阜村に住民票を移した。長野市は課税権などをめぐり同村と協議したが決着せず、自らの住所の決定を求められた知事は、私的諮問機関的な性格が強い有識者委員会を設置して判断を委ねていた。

http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20040525/mng_____sya_____003.shtml