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０２年１０月に山口県周南市で起きた事故で亡くなった運転手の妻（４４）＝鹿児島県国分市＝は２０日、三菱側による欠陥の公表を知らされ、「当たり前のこと。何でこんなに遅いのか」と語気を強めた。
夫は２０年近い経験を持つ運転手だった。「整備会社からは『しっかり整備していた』と聞いていた。ずっと原因が分からなかった」
男の子が３人いる。あの日、夫は昼過ぎまで自宅で過ごし、午後から出かけた。夜に仕事先から必ずかかってくる電話もいつも通りあった。「いま山口にいる」とふだん通りの話をしたことを覚えている。
夜中に事故の一報を受け、鹿児島から駆けつけたが、夫はすでに亡くなっていた。
メーカーに対する不信感が消えたことはなかった。「弁護士さんにも相談しました。事故の原因はわからないけれど、証明する証拠もない。悲しいけれど、あきらめかけていました」
あれから１年半、ようやく真相がわかった。
「亡くなった夫も『なぜ、こんなに早く死ななければならないのか』と思っていたでしょう。いまは、夫に『よかったね』と言ってあげたい」
(05/21 06:26)