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2004年05月20日(木) 22時01分

輸入ワインの年代訴訟、専門家の「舌」に軍配 地裁判決朝日新聞

 100年以上のワインとPRしたところ、雑誌のコラムでそれほど古くないと書かれたとして、輸入販売業者が筆者を相手に1000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が20日、東京地裁であった。宇田川基裁判長は「原告はこのワインが19世紀に醸造されたものだと供述しているが、確たる証拠がない」と述べ、請求を棄却した。

 問題のワインは、ポルトガル領マディラ島産の「テランテス・オールド・リザーヴ」。人気漫画「ソムリエ」の監修などで知られるワイン研究家の堀賢一さんが「同種のものが、ロンドンでは『10年もの』として売られている。私には同じワインにしか感じられなかった」と雑誌に書いた。

 輸入販売する「ミレジム」(東京都千代田区)はこのコラムで名誉を傷つけられたと02年に提訴した。この日の判決は、「上質の古いワインではあるが、生産者は熟成期間について50年前後と説明している」と述べ、「20世紀に醸造された」と認定した。

 堀さんは「業界全般で首をひねるようなワインが流通しており、今後も専門家として告発していきたい」。一方、ミレジムの弁護士は「判決をよく検討した上で対応を考えたい」としている。

(05/20 21:46)

http://www.asahi.com/national/update/0520/042.html