2004年05月19日(水) 02時48分
公的機関にニセ請求書 小学校や公民館など 実在企業名で20件(西日本新聞)
実在の企業名をかたって架空の借金返済を迫る請求書が北九州市内の小学校や公民館、市民福祉センターに送り付けられていたことが十八日、分かった。同市立消費生活センターなどに寄せられた苦情・相談は十日以降だけで約二十件に上り、小倉北、戸畑、八幡西の三署は、脅迫や詐欺未遂の疑いもあるとみて調べている。国民生活センター(東京)によると、有料アダルトサイト使用料名目などでの個人への架空請求が全国で多発しているが、公的機関への請求は珍しいという。
警察署や消費生活センターによると、偽の請求書は、小倉北区で市民福祉センターと公民館に三件▽戸畑区で小学校と公民館に四件▽小倉南区三件▽八幡西区八件—などで、いずれも十日から十七日に集中している。
はがきやファクスで送り付けられ、文面は「未納金回収について」と題して「負債額が合計三十五万円になっている。入金しない場合は相当額の物品を没収する」などと記されている。
身に覚えのない百二十万円を請求された戸畑区の小学校の場合、ファクスには「今すぐ金を集めて振り込め。反抗すると燃やすぞ」など、脅迫まがいの文言が連ねてあった。
差出人は「西日本リビング新聞社」など実在する企業。振込先は同市内の銀行支店で、受取名義人は個人名だった。ファクス送信の場合、所在をつかめないよう送信元を消している点が特徴という。
実際に現金を振り込む被害は出ていないが、各署は「身に覚えがない請求は無視し、脅迫を受けたら警察に届けてほしい」と呼び掛けている。(西日本新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040519-00000021-nnp-kyu