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2004年05月19日(水) 00時00分

京都市立病院ミス 副院長ら謝罪チューブを手に事故の状況を説明する向原純雄副院長(中央)ら=京都市立病院で朝日新聞・

 「あってはならぬ事故」

 「あってはならない事故。患者やご家族、市民のみなさんにおわび申し上げます」−−。京都市立病院に肺がんで入院していた50代男性患者が危篤状態になった医療事故。18日の記者会見で事故について説明した向原純雄・副院長らは深々と頭を下げた。

  同病院によると、男性は3月に脳梗塞(こうそく)の疑いで緊急入院し、肺がんと判明。4月16日に左肺摘出手術を受け、5月14日から気管切開チューブで酸素吸入していた。病状が回復したことから、16日午前10時ごろ、担当医が酸素量を半分にするよう指示。しかし、看護師(50)が過って鼻からの吸入に切り替える措置をし、気管切開チューブの方は試験管のふたを使ってふさいだという。チューブはふたをすれば気管をふさいでしまう構造になっており、男性は30分から1時間程度酸素を吸入できない状態だったとみられる。

  別の看護師が午前11時半ごろ、呼吸停止、心停止の状態になっているのに気づき、医師らが心肺蘇生措置をしたが、男性は意識が回復せず、昏睡(こんすい)状態が続いている。

  看護師はチューブに合うふたがなかったため、採血に使う試験管のふたを使ったという。チューブの中には、ふたをしても気管をふさがない種類のものもあり、看護師がこれと勘違いした可能性もあるとみられる。看護師は「なぜ間違えたのかわからない」と話しているという。

  向原副院長は「院内の医療安全管理委員会で事故原因を調べ、再発防止に努めたい」と話した。

(5/19)

http://mytown.asahi.com/kyoto/news01.asp?kiji=3914