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■80歳女性1カ月意識不明に
病院の説明によると、女性は耳の下に発生したがんの治療のため同病院に通院。昨年八月から抗がん剤「UFT−E」の投与を受けていた。しかし、腫瘍(しゅよう)が大きくなったため、主治医は今年三月三十一日から、より有効性の高い抗がん剤「TS−1」を女性に投与するよう副主治医に指示した。
これら二つの抗がん剤は、併用すると副作用が発生するため、併用が禁止されていた。
併用を始めてから女性が呼吸困難を訴えたり、口内炎ができるなどした。主治医が四月八日になって併用に気づき、投与を止めたという。女性はその後一カ月間ほど、腎臓機能悪化や発熱などの症状が出て意識不明となった。現在は意識は戻っているという。
病院側によると、主治医は二剤の併用禁止を知っていたが、副主治医は知らなかった。主治医は副主治医が併用禁止を知っていて、TS−1投与の際にはUFT−Eの投与を当然止めるものと考え、細かい指示を与えなかった。コンピューターに併用情報を入力すると、警告が出るはずだったが、このチェック機能も働かなかった。UFT−Eのコード番号の入力更新がされていなかったためという。
中沢院長は事故防止対策として(1)コンピューターのチェックシステムを二重にする(2)服薬指導の徹底−などを挙げた。家族とは今後、補償について話し合っていくとしている。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tcg/20040515/lcl_____tcg_____000.shtml