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国際テロ組織アルカイダの関連組織とみられる武装グループのメンバーが米国人男性の首を切り落として殺害する様子を収めた映像が11日、イスラム系ウエブサイトで流れた。武装グループは映像の中で、米兵によるアブグレイブ刑務所でのイラク人収容者虐待事件に対する「報復だ」と宣言している。
AP通信などによると、映像には、縛られた民間人男性が写っており、「米フィラデルフィア在住のニック・バーグだ」と名乗った。覆面をした5人の武装グループのうちの1人が「神は偉大だ」などと叫びながら、大きな刃物で男性の頭部を切り落とし、カメラの前に掲げた。
メンバーは、米政府に対してアブグレイブ刑務所の収容者と人質男性との交換を申し入れたが、拒否された、との声明を読み上げた。声明には、アルカイダ幹部でイラクに潜伏中とされるヨルダン人ザルカウィ氏の署名があり、同氏が「米国人を殺害した」との文章が映像で写された。
米当局者は、首を切り落とされ、後ろ手に縛られたバーグさんの遺体がバグダッドで見つかったことをロイター通信に明らかにした。
米国内ではメディアがトップニュースで報じており、マクレラン大統領報道官は「犯人を捜し出して裁きにかける」と記者団に語った。
同通信などによると、バーグさんは昨年12月からイラクで通信関係の仕事をしていた。軍の仕事には従事していなかったという。4月9日から家族と連絡が取れなくなっていた。
このウエブサイトは、日本人を殺害すれば金500グラム(約70万円相当)を出すなどとしたアルカイダ指導者オサマ・ビンラディン氏とされる声を今月6日に流した。
(05/12 11:40)