2004年05月11日(火) 14時48分
「有罪確定していない」全肉連が府肉連の告訴見送る(読売新聞)
国産牛肉買い上げ事業をめぐる牛肉偽装事件で、浅田満被告(65)が副会長を務める「大阪府食肉事業協同組合連合会」(府肉連)に約9億6千万円を詐取された「全国食肉事業協同組合連合会」(全肉連)が、浅田被告らを当面、刑事告訴しないと内部決定していたことが11日、わかった。
被害金は国から交付された助成金が原資。全肉連は、福岡市の日本食品(民事再生中)による偽装事件では同社社長らを告訴、被害全額を回収しており、対応の差が際立っている。
全肉連の複数の役員によると、浅田被告らを詐欺容疑で逮捕した大阪府警から、浅田被告らを同罪で告訴するよう求められ、先月28日、全肉連事務所(東京)で開いた正副会長会議で協議。出席した会長と副会長7人らは「有罪が確定したわけではない」などとして全員一致で告訴を見送ることにしたという。
浅田被告はその後起訴され、専務理事を務める「全国同和食肉事業協同組合連合会」(全同食)による国の助成金約4億2千万円不正受給の補助金適正化法違反容疑で再逮捕された。
正副会長会議では、全同食副会長を兼務する副会長が『時期尚早』と口火を切り、告訴を求める声は出なかったという。ある出席者は「浅田被告の業界での影響力とは無関係。全肉連に実害はなかった」と話した。(読売新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040511-00000306-yom-soci