2004年05月10日(月) 02時19分
<ネット競売詐欺>幻の焼酎「森伊蔵」偽物を出品 3人逮捕(毎日新聞)
「幻の焼酎」として人気の芋焼酎「森伊蔵」の偽造ラベルを張った偽物をインターネットオークションに出品して販売したとして、大阪地検特捜部は9日、大阪府八尾市、自営業、丸野義徳(48)▽鹿児島県姶良郡、無職、郡山猛(47)▽福岡県筑紫野市、職業不詳、蕨野(わらびの)彰(45)の各容疑者を詐欺と商標法違反などの容疑で逮捕した。
調べでは、丸野、郡山の両容疑者は昨年11月11日、他社製造の焼酎に、鹿児島県垂水市の蔵元「森伊蔵酒造」が商標登録している「森伊蔵」の偽造ラベルを張り、インターネットオークションに出品。同月13日に3本を計8万7000円で落札した男性に販売、丸野容疑者の大阪府内の郵便口座に振り込ませてだまし取った疑い。
一方、蕨野容疑者は今年3月1日、同様に偽の「森伊蔵」をインターネットオークションに出品。1.8リットル入り4本を計8万9530円で落札した別の男性から代金をだまし取った疑い。
購入者に届けられたのは、いずれも別のメーカーの焼酎で、ラベルと王冠を取り換えただけの偽物だった。購入者から「味と王冠が違う」と指摘を受けた同社が大阪地検に告訴していた。
森伊蔵酒造は同社のホームページによると、1885年創業。かめ壷(つぼ)を使って熟成発酵した芋焼酎で、生産量が少なく、焼酎ブームの中で入手が困難になっている。正式な購入方法としては、電話で登録した希望者から、抽選で購入者を決める方法が取られている。1.8リットル入りで希望小売価格2500円だが、インターネットのオークションでは3万5000円前後で取引されている。【木村哲人、田中謙吉】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040510-00000127-mai-soci