2004年05月10日(月) 10時42分
共有ソフト「Winny」開発の東大助手を逮捕(読売新聞)
発信源などの特定が困難なファイル共有ソフト「Winny」を開発し、インターネットを通じて映画やゲームソフトを違法コピーするのを容易にしたとして、京都府警ハイテク犯罪対策室は10日、東京都在住の30歳代の東京大助手を著作権法違反(ほう助)の疑いで逮捕した。
ファイル共有ソフトについては関連業界が問題視し、違法性が指摘されていたが、ソフト開発者を同法違反のほう助に問うのは国内で初めて。
winnyは、ネット上で無料公開されているソフトで、他のパソコンに納められた音楽や映画などのデジタルデータをネットを介して送受信できる。データは暗号化されるため、発信源などの特定は困難といわれる。
調べでは、助手は2002年5月ごろ、従来の共有ソフトより匿名性を高めようとwinnyを開発し、自分のホームページ上で無料公開。昨年9月、群馬県高崎市の男性がWinnyを使い、米映画などをネット上で公開するのを手助けした疑い。
助手は、インターネットの掲示板「2ちゃんねる」で「47氏」と呼ばれており、「そろそろ匿名性を実現できるファイル共有ソフトが出てきて、現在の著作権に関する概念を替えざるを得なくなるはず。試しに自分でその流れを後押ししてみよう」などと、開発理由を説明する書き込みがあった。
府警は昨年11月、高崎市の男性と、winnyを使ってゲームソフトをネット上で公開した松山市内の無職少年を同法違反容疑(公衆送信権の侵害)で逮捕。関連先として、助手の自宅も捜索していた。(読売新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040510-00000002-yom-soci