2004年05月08日(土) 12時31分
<タイヤ脱落>三菱ふそう前会長ら7人送検(毎日新聞)
三菱自動車(三菱ふそうトラック・バスに03年1月分社)製大型車による一連のタイヤ脱落事件で、神奈川県警は8日、道路運送車両法違反(虚偽報告)容疑などで逮捕した三菱自の元副社長で三菱ふそう前会長の宇佐美隆(63)、三菱自元常務の花輪亮男(63)の両容疑者ら7人を横浜地検に送検した。これまでの調べで、7人はいずれも「記憶にない」などと容疑を否認しているといい、県警は今後本格的に追及し、容疑の裏付けを進める。
調べでは、同法違反容疑で逮捕された5人は、02年1月の横浜の母子死傷事故直後に宇佐美前会長主導で事故の対策会議を開き、技術的根拠がないにもかかわらず、ハブの摩耗が破損に関係しているとする虚偽のデータを作成。少ない摩耗量で破損した事故7件について摩耗量を隠ぺいしたうえで、02年2月1日、国土交通省に提出した疑い。
また業務上過失致死傷容疑で逮捕された三菱自の元市場品質部長、村川洋容疑者(58)ら2人は、92年以降に発生した十数件のハブ破損によるタイヤ脱落を知り、将来の重大事故を予測できたにもかかわらず、99年6月に広島県内の路線バスで同種事故があった際、十分な調査をしないまま「多発性はなく、処置は不要」と国交省に報告。取るべき安全対策を怠った疑い。
村川容疑者は「結果的に反省しているが、漫然と処置したわけではない」などと供述しているという。【安高晋、広瀬登】(毎日新聞)
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