2004年05月08日(土) 03時03分
<タイヤ脱落>事故26件中、7件でハブ摩耗量を隠ぺい(毎日新聞)
横浜市で02年1月、三菱自動車(三菱ふそうトラック・バスに03年1月分社)製大型トレーラーのタイヤ脱落で母子3人が死傷した事件で、道路運送車両法違反(虚偽報告)容疑で逮捕された三菱自の元副社長で三菱ふそう前会長の宇佐美隆容疑者(63)ら5人が費用のかかるリコール(回収・無償修理)を避けるため、過去の脱落事故26件のうちハブ摩耗量を隠ぺいしたのは7件に上ることが、神奈川県警の調べで分かった。また、宇佐美容疑者ら逮捕された7人は、虚偽報告などの容疑事実を否認しているという。
調べなどによると、三菱自側が02年2月1日、国交省に摩耗量0.8ミリ以上を基準にハブを交換すると報告した際、技術的根拠がないにもかかわらず「0.8ミリは摩耗と残存寿命との関係から導き出し、万全を期すために適切と判断した基準」と虚偽の説明をした。ところが把握していた同種事故26件の中に、摩耗量0.8ミリ未満での破損例が7件あった。このため、これらの数値を隠ぺいした疑いが持たれている。
調べに対し、同社元常務の花輪亮男(あきお)容疑者(63)は「虚偽報告をした記憶はない」と供述するなど、5人とも容疑を否認しているという。【安高晋、広瀬登】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040508-00000154-mai-soci