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2004年05月05日(水) 03時05分

<三菱自動車>ハブ交換「より安く」 横浜事故後に費用比較毎日新聞

 三菱自動車(昨年1月、三菱ふそうトラック・バスに分社)製の大型車の部品「ハブ」破損によるタイヤ脱落問題で、同社は02年1月の横浜の母子死傷事故直後、ユーザー側の自主点検やハブの交換など安全対策を決める際、社内でハブの疲労度ごとに交換費用を比較検討していたことが分かった。摩耗がより大きく、交換対象が少ない基準値を選択していた。事故原因の究明も進んでいない段階で、安全対策より経済性を優先していた同社の姿勢を示す事実とみて、捜査当局も注目している。

 関係者や国土交通省などによると、同社が費用計算をしたのは、02年1月10日に起きた死傷事故の直後ごろ。国交省から再発防止対策を求められ、同社は同22日、「整備不良によるハブの摩耗が原因と思われる」として、全国のトラック・バス12万台余りの無償点検と有償での交換の方針を同省に報告した。この際、交換基準は「摩耗量が0.8ミリ以上」とした。この直前、社内では摩耗量0.8ミリだけでなく、0.5ミリや0.3ミリについても対象台数などをもとに無償での交換費用を試算していた。摩耗量を0.5ミリ以上とした場合、費用は数億円高くなるとみられる。

 22日の対策後、国交省側は「設計上の問題ではないのか」と詳しい調査を命じるとともに、対策強化を指示し、同社は約2週間後の2月6日、摩耗量0.8ミリ以上のハブについて無償で交換することに変更した。

 その後も基準値の0.8ミリ未満のハブが破損する事故が続発した。摩耗が少ないのに破損寸前のハブも見つかるなどしたため02年11月、12万台すべてのハブを無償交換することを決めた。【武田良敬】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040505-00000126-mai-soci