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2004年05月04日(火) 07時06分

ヤミ金手口巧妙化 消費者団体が注意呼び掛け河北新報

 ヤミ金融業者が新手の手法で消費者を狙っている。裁判所や弁護士による正規の債権回収と見せ掛ける取り立て文書を送り付けたり、融資の保証金名目で金をだまし取ったり。一時沈静化した被害も再び増加し、消費者団体は注意を呼び掛けている。

 仙台市の多重債務者の男性に2月、「最終警告書」と書かれたはがきが届いた。差出人は「簡易裁判所管理部」。ブラックリストの登録や債権の強制回収を告げ、金の振り込みを要求した。同管理部という組織は実在せず、男性の弱みにつけ込んだ架空請求だったことが分かった。

 仙台市の別の男性には3月、「闇金融対策組合」と称する団体から、多重債務の整理を勧誘する手紙が郵送された。福島県の消費者には、架空の法律事務所から債権回収を迫る郵便物が送付されている。

 保証金名目の詐欺も最近目立つ。仙台市の男性に3月、大手福祉産業グループのファイナンス部を名乗る業者から、融資を勧めるダイレクトメールが届いた。グループは名が知れており、男性は信用し50万円の借り入れを申し込んだ。

 業者は融資条件として5万円の保証金を要求し、男性は言われるままに振り込んだ。しかし、融資は実行されず、「その上、言葉巧みにそそのかされ、計38万円をだまし取られるはめになった」(男性)という。

 ヤミ金融問題に詳しい市民団体「みやぎ青葉の会」(仙台)によると、ヤミ金融対策法が昨年9月に施行され、ヤミ金融の相談は一時、減る傾向にあった。しかし、今年2月に増加に転じ、手口も巧妙化しているという。

 会の豊岡あさ子副会長は「顔の見えない相手と債務整理や融資の契約を結ぶのは非常に危険。弁護士会などが開く無料相談会でアドバイスを受けるのが無難だ」と助言している。
(河北新報)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040504-00000010-khk-toh