2004年05月01日(土) 18時51分
消費者に流通せず、JAS法違反なし−−ワカメ“県産”表示で業者を調査 /宮城(毎日新聞)
◇県など調査
石巻市の海産物卸会社「富士国物産」(遠藤祐二郎社長)が、輸入ワカメを県産表示のある木箱に詰め替えて出荷していた問題で、県は30日、石巻市と合同で実施した立ち入り検査の結果を発表した。一般の消費者に流通していなかったため、景品表示法違反や日本農林規格(JAS)法違反はなかったとしている。
県食と暮らしの安全推進課によると、同社は中国産や韓国産、徳島県鳴門産のワカメを、仕入れ後の運送過程で箱が壊れた場合などに、「全国宮城共販」などと書かれた木箱に詰め替え県外5社、県内1社の計6社に販売していた。
輸入ワカメが消費者に「国産」と偽って販売されれば景品表示法に抵触し、買い取った6社もJAS法違反に問われる。しかし、6社とも消費者ではなく、総菜屋や給食向けの業務用として販売していたため、違反には当たらないと結論づけた。
同課は、木箱に詰め替える行為は結果として両法違反を招く恐れがあるとして、販売先に原産国を正しく伝えるよう30日付で富士国物産を行政指導した。【石川貴教】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040501-00000005-mai-l04