2004年04月30日(金) 19時30分
陸上自衛隊の内部資料、2002年11月に「Winny」で流出(impress Watch)
防衛庁は、陸上自衛隊第1普通科連隊(東京都練馬区)の内部資料がファイル交換ソフト「Winny」経由でインターネット上に流出していたことを明らかにした。流出した時期が2002年11月だったことから、Winnyを介して感染するウイルス「Antinny」による可能性はないとみられる。
防衛庁によると、「当時同連隊の2尉が、職場で利用していた私物のPCを自宅に持ち帰り、Winnyを使用した際に、内部資料のデータを誤って“提供可能な状態”にしてしまった」という。流出したデータは第1普通科連隊の一部部隊に関する「教育訓練実施計画」「総員名簿」「精神教育の書式」など約30種類のファイル。隊員の名前や住所など個人情報が含まれていたが、「秘」指定の文書はなかったとしている。
防衛庁では、2003年1月に私有PCの管理徹底を通達。2月には2尉に対して減給15分の1(1カ月)の処分を下した。2004年4月に公表したことについては、「流出したファイルは回収できず、報道されると多くのユーザーがファイルを探し始めるなど二次被害が予想されたため」だという。
なお、Winnyは2002年5月6日にβ版が公開され、正式版のリリースは12月30日だったことから、2尉の利用していたのはβ版とみられる。
関連情報
■URL
防衛庁
http://www.jda.go.jp/
関連記事:Winnyを経由して感染するウイルス「Antinny」特集
http://internet.watch.impress.co.jp/static/index/2004/04/09/antinny.htm
( 鷹木 創 )
2004/04/30 16:19(impress Watch)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040430-00000003-imp-sci