2004年04月28日(水) 19時25分
都職員かたり、健保情報聞く偽電話 今月5件、注意呼びかけ−−都福祉局 /東京(毎日新聞)
「都職員」をかたって健康保険に関する個人情報を聞き出そうとする偽電話が相次いでいる。都福祉局は27日、「都庁の担当職員が電話で個人情報を質問することはない」として、電話での不審な質問には答えないよう注意を呼びかけた。
偽電話は、都庁の職員を名乗って「台帳に職業がない」「健康保険の書き換えに必要なので息子さんの住所、氏名を教えてほしい」「健康保険証がカード化されるので勤務先の情報が必要」などと個人情報を尋ねるもの。不審に思い、相手の所属や連絡先を確認しようとすると、急に不機嫌な声で応答されたケースもあったという。
都民からは今月だけで5件の報告があった。福祉局は「通報した人は『氷山の一角』で、実際にはすっかりだまされて個人情報を教えてしまっているケースもあるのでは」とみている。
昨年は1年間の報告件数が2〜3件。新年度を迎えたこの時期は、保険証の切り替えが必要と勘違いしやすいという。同局は、被害を未然に防止しようと、ホームページや広報誌に悪質な事例を掲載し、注意喚起することにした。
収集された個人情報は、電話セールスやダイレクトメール用名簿などに悪用される可能性がある。偽電話との因果関係は不明だが、都消費生活総合センターには「保険証を偽造され、勝手に借金された」との被害相談もあった。
国民健康保険課は「都の職員は、国保にまつわる情報を電話で聞き出したりはしない」として、不審な電話がかかってきたら相手の所属や氏名、連絡先を確認し、疑わしい場合は同課(電話03・5320・4166)に問い合わせるよう呼びかけている。【奥村隆】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040428-00000005-mai-l13