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高齢者に電話をかけ、交通事故の示談金名目などで現金をだまし取る「おれおれ詐欺」で、高齢者から該当の家族の携帯電話番号を聞き出した上で、携帯電話の電源を切るよう仕向けて連絡が取れないようにし、現金を振り込ませる新たな手口が松本地方で横行している。該当の家族に確認ができないまま百万円以上をだまし取られた被害者もおり、松本署は注意を呼び掛けている。
同署によると、松本市内で四月、六十代男性宅に、警察官をかたる男から「家族が起こした交通事故で車の修理代が必要」と電話があり、銀行口座に百数十万円余を振り込むように言われた。保険会社社員という男も電話口に出たため、男性は現金を用意。事故を起こしたとされる家族に確認しようと、携帯に電話をしたが、つながらなかったため、指定口座に振り込んだ。
調べでは、警察官をかたった男は、この男性から該当の家族の携帯電話番号を聞き出し、頻繁に電話をかけ続けた。このため、呼び出し音を迷惑がった家族が携帯の電源を切ったらしい。
別の複数の未遂事件でも、被害者から携帯番号を聞き出すなどし、電話会社の担当者を装って家族に「工事をするので電源を切ってほしい」と電話をしたケースがあった。
松本署は「本人に確認して被害を未然に防ぐケースが増えてきたことに対抗し、こうした手口が目立ってきたのではないか」とみている。
同署には今年一月から今月二十七日までに、既遂三件を含む三十五件のおれおれ詐欺の被害届が出ており、被害総額は三百七十万円余に上る。