2004年04月27日(火) 15時03分
<偽装牛肉>浅田容疑者、詐欺認める供述「対象外と認識」(毎日新聞)
大阪府食肉事業協同組合連合会(府肉連)の牛肉偽装事件で逮捕された浅田満容疑者(65)が27日までの大阪府警捜査2課の調べに対し、広島県の業者から購入した輸入牛肉について「農水省から頼まれたので買ったが、買い取りを依頼された時点で買い上げ制度の対象外の肉と思っていた」と詐欺容疑を認める供述を始めた。浅田容疑者はこれまで「輸入牛肉とは知らなかった」と否認していた。捜査2課は、農水省や業者との一連のやり取りの中で、浅田容疑者が業者の肉について、どう認識していたかについてさらに追及する。
調べでは、広島県呉市の食肉卸会社「平成フーズ」社長の田尻正司容疑者(56)は01年10月ごろ、BSE(牛海綿状脳症)対策の国産牛肉買い上げ制度に絡み、農水省に「肉が売れない。輸入肉も買い上げてほしい」と再三要求。農水省の担当者が浅田容疑者に田尻容疑者の肉の買い取りを依頼し、浅田容疑者は同年11月、田尻容疑者からブロック肉94.5トンを購入した。
調べに対し、浅田容疑者は、農水省の担当者から依頼があった際、「国産牛ならば、どの業界団体も買うはずで、自分のところには頼んでこない。問題がある肉だと思った」と供述。さらに、「農水省に頼まれて買った」「(田尻容疑者の)肉は国産だと思わなかった」などと、輸入牛肉と認識して田尻容疑者と取引したことを認めているという。
農水省は23日の会見で、田尻容疑者と浅田容疑者を仲介した事実を認めた。しかし、国産牛肉だということを前提に浅田容疑者に依頼し、輸入牛肉の認識はなかったと主張している。
浅田容疑者らは01年12月、全国食肉事業協同組合連合会(全肉連)に対し、田尻容疑者から買った輸入牛肉94.5トン分を混ぜて573トンを買い上げ申請、代金約6億3800万円を詐取した疑いで逮捕された。(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040427-00001088-mai-soci