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■ふそう前会長を聴取
役員クラスは、横浜の事故での責任の度合いは低いが、事故発生後にリコール(無料の修理・回収)につながる実験データを国土交通省に報告しなかったことに、積極的な関与があったと判断したとみられる。二つの容疑を適用することで、車軸とタイヤをつなぐ金属部品「ハブ」の欠陥をめぐる会社ぐるみの刑事責任を問う。
また、捜査当局は同日までに、虚偽報告の容疑に関し、三菱ふそうの宇佐美隆前会長(63)=十六日付で辞任=を任意で事情聴取したもようだ。宇佐美前会長は横浜の事故当時、三菱自副社長としてトラック・バス部門のトップだった。
ハブ破損による脱輪は一九九二年以降、横浜の事故までに三十一件起きた。捜査当局は、広島県で九九年にあった高速バスの脱輪に注目。同バスのハブは九二年の最初の破損を契機に、改良を加えて九三−九四年に製造した「D型」だが、同型ハブでも広島の事故までに七件の破損が発生していた。
過積載や整備不良が考えにくいバスで破損していた点と合わせ、広島の事故が起きた時点でリコールなどの対策を取っていれば、同じD型ハブだった横浜の事故は防げたとみて、当時の品質保証部門幹部らの責任を追及する。
一方、三菱自は横浜の事故後に社内に検証チームを設置。回収したハブ約四百八十個に対するサンプル調査を行い、摩耗量が少ないハブ約三割でも亀裂を発見、欠陥を示すデータを得ていた。同社はこれを国交省に報告せずに「破損の原因は整備不良」との説明を繰り返しており、今年三月になってようやく、ハブの欠陥を認めた。
国交省は、リコールを免れるため実験データを示さなかったとみて、同社を告発する方針。
捜査当局は、検証チームのトップだった元常務の関与は濃厚とみている。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20040426/mng_____sya_____004.shtml