2004年04月26日(月) 22時06分
政府と交渉中、と卸会社社長 府肉連の牛肉偽装事件(共同通信)
大阪府食肉事業協同組合連合会(府肉連)の牛肉偽装事件で、輸入肉卸「平成フーズ」(広島県呉市)の社長田尻正司容疑者(56)=詐欺容疑で逮捕=は国産牛肉買い取り事業対象品に偽装された輸入肉加工品の製造元に「この肉も買い上げられるように政府と交渉している」と話していたことが26日、関係者の話で分かった。
農水省の仲介で元ハンナン会長浅田満容疑者(65)=同=に加工品を買い取ってもらう前後の発言とみられる。府警捜査2課は加工品が同事業で買い取られるまでの経緯を詳しく調べている。
関係者によると、加工品の製造元は「ミート丸真」(熊本市)。田尻容疑者は2001年9月の牛海綿状脳症(BSE)感染牛発見で売り上げが低迷し、ともに困っていたミート丸真の社長瀬戸勇二容疑者(52)=同=に在庫の加工品買い取りを持ち掛けた。
瀬戸容疑者は「買い取り事業の対象外で申請期限も過ぎている」と思ったが、田尻容疑者が「政府に働き掛けている」と説明したため、売ったという。
加工品は同年11月下旬、浅田容疑者側が平成フーズから約5000万円で購入。翌月、業界団体が府肉連から買い取った。
一方、田尻容疑者は今年3月、浅田容疑者が専務理事を務める全国同和食肉事業協同組合連合会に事業資金3000万円の融資を依頼し、逮捕直前に浅田容疑者から「来週大阪に来て」と電話があったことも分かった。(共同通信)
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