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茅野市内の六十代女性が警察官をかたる男の電話を信じて現金三、四百万円をだまし取られる「おれおれ詐欺」の被害に遭ったことが二十三日、分かった。茅野署は、電話口の相手が複数の人物を名乗る、似た手口の詐欺未遂事件が管内で数件あることから、関連を調べている。
調べでは、二十二日午後、二十代の息子と二人で暮らす女性宅に電話がかかり、警察官と称する男が息子の名を挙げ「松本市内で交通事故を起こした。相手の車の妊婦は救急車で運ばれた」と告げた。
別の男に代わると「お母さん、ごめん」と泣くばかり。事故の相手という男が「会社に知られるとまずい。示談したい」と話し、保険会社を装った別の男も示談を求めた。女性は茅野市内の金融機関窓口から、指定された埼玉県内の銀行口座に要求額を振り込んだ。
その十分後、事故の相手という男から再び電話があり、妊婦の緊急手術費として同県の別の銀行口座にさらに現金を振り込むよう要求。女性は応じた。
その後、被害者の兄を名乗る男が電話で「額が納得できない」と話し、警察官をかたる男が都内の電話番号を連絡先に指定した。女性は不審に思い諏訪市内の息子の勤務先に連絡。被害に気づき茅野署に届け出たという。