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2004年04月24日(土) 03時04分

<偽装牛肉>当時の農相秘書が口利き 広島の業者陳情受け毎日新聞

 大阪府食肉事業協同組合連合会(府肉連)の牛肉偽装事件で、偽装牛肉を仲介した「平成フーズ」(広島県呉市)の田尻正司容疑者(56)=詐欺容疑で大阪府警が逮捕=について、武部勤農相(当時)の秘書が農林水産省に牛肉を買い上げるなどの便宜を図るよう求めていたことが分かった。この依頼を受け、農水省担当者は、府肉連副会長の浅田満容疑者(65)=同=に田尻容疑者の牛肉買い取りを要請していた。農相サイドからの働き掛けで、今回の牛肉偽装事件につながった構図が浮かび上がった。

 関係者によると、田尻容疑者は、BSE(牛海綿状脳症)が発覚した01年秋以後、地元の国会議員や市議などに「牛肉が売れない」と強く訴えた。農相の事務所にも訪れており、秘書が田尻容疑者を救済するよう農水省に伝えたという。

 その後、農水省担当者は同年10月、業界の実力者である浅田容疑者に、田尻容疑者の肉を購入するよう要請。翌月、両容疑者は大阪市内で面談し、ブロック肉94.5トンを買うことで話がまとまった。輸入肉だったが、府肉連は国産に偽装して国に買い上げ申請。浅田容疑者は周辺に「(田尻容疑者との取引について)農水から『これは大臣案件だ』と言われた」と話したという。

 国の牛肉買い上げ制度は国産牛が対象で、田尻容疑者が主に扱っている輸入肉は対象外。田尻容疑者は「輸入肉も買い上げてくれ」などと要求してきたため対応に苦慮していたが、農相サイドからの依頼で、浅田容疑者に頼むことを決めたという。秘書は「当時は陳情や抗議が1日に何十件もあり、その度に役所に伝えていた。田尻容疑者のこともあったかもしれないが覚えていない。田尻容疑者だけを特別扱いしたことはない」と話している。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040424-00000163-mai-soci