2004年04月24日(土) 00時00分
県立宮下病院でチューブ抜け患者死亡(朝日新聞・)
胆のう手術後、腹膜炎 三島町の県立宮下病院(板橋邦宏院長、55床)で胆のうの摘出手術を受けた70代の女性が、手術後に腹膜炎を起こして亡くなっていたことが23日、わかった。術後検査のため腹部内の総胆管に入れたチューブが外れ、胆汁が漏れたのが原因らしい。県は近く事故調査委員会を立ち上げ、チューブが抜けた原因を調べる。
板橋院長が23日、記者会見して明らかにした。
それによると、女性は今年2月、胆のうの摘出と、胆石を取り除く手術を受けた。術後の経過を調べるためにシリコン製のチューブ(直径1センチ)を総胆管に入れ、チューブが外れないように総胆管の切り口を糸で縫った。
術後4日目の朝、女性が腹痛を訴えたために検査したところ、チューブが総胆管から抜けていた。このため、腹痛の訴えから7時間後にチューブを入れる再手術をしたが、女性は腹膜炎を起こしていて翌朝、敗血性ショックで亡くなった。
病院によると、再手術で開腹した際には、チューブの入り口を縫った糸は外れたり、緩んだりしていなかった。チューブも通常より長く総胆管に入れていたという。
板橋院長は「手術は標準的なやり方で落ち度はなかった。なぜ外れたのか、外部の調査委員会に委ねたい。再手術までに時間がかかったが、へき地でスタッフの陣容が少ない中で最大限に努力をした」と話している。
執刀したのは医師になって9年目の外科医(33)。同病院では昨年度、事故のあった手術を含め3例の胆のう摘出手術をしたという。病院は県の調査委員会に調査を依頼するため、遺族に公表を打診。22日に承諾が得られたことから、翌23日に記者会見を開いた。
(4/24)
http://mytown.asahi.com/fukushima/news02.asp?kiji=5697
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