2004年04月23日(金) 00時00分
味の由来に太鼓判/ネットで加工品履歴(朝日新聞・)
消費者が食品の生産情報や履歴を知ることができる「トレーサビリティー」(生産履歴の追跡)を「県こだわりの味協同組合」(冨永昌良代表理事)が今月下旬から導入する。組合のホームページにアクセスし、商品のバーコードに付いている13けたの数字を入力すると履歴情報が分かる仕組みだ。県は「加工食品のトレーサビリティー導入は聞いたことがない。県内では先駆的な事例だ」としている。
「こだわりの味協同組合」導入 例えば豆腐の場合、大豆の産地、生産者の名前、種まきの時期などの栽培方法、製造工場での作業日誌、流通経路などが分かる。豆腐、めん類、納豆、餅類、干物など約30種類から始め、今年中に約300種類に広げる方針。商品には「T」をデザインしたシンボルマークを付ける。主に静岡市内のスーパーマーケットやデパートで買うことができる。
組合は国産原料、無添加、衛生的な製造過程などにこだわって96年に設立。食品メーカーなど約140社で組織している。以前から、原材料の産地や栽培方法を商品のラベルに記載していたが、「食品の安全性、透明性に関しては、かつてないほど消費者不信を招いている」(冨永代表理事)ため、本格的に取り組むことにした。
トレーサビリティー導入に関しては「手間代が価格に反映される」と指摘されるが、冨永代表理事は「1円も値上げするつもりはない」と胸を張る。ホームページ製作は加盟するソフト会社が担当し、国の補助金もあり、約80万円に抑えることができた。
9月ごろからは、約30店舗の店頭にタッチパネルを置き、買う時に簡単に履歴を見ることもできるようにする。
県農業水産部マーケティング室は「生産情報などを示すことで消費者に安心感を与えることができる。さらに進める必要がある」と話している。
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http://mytown.asahi.com/shizuoka/news02.asp?kiji=10534
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