2004年04月22日(木) 19時04分

猪苗代町のおれおれ詐欺　２人に実刑判決−−地裁「社会的秩序を蹂躪」　／福島（毎日新聞）

　◇地裁会津若松支部
　昨年８月に猪苗代町の女性（８０）が「おれおれ詐欺」で現金１２０万円を郵便貯金口座に振り込んだ事件で、地裁会津若松支部は２１日、他人になりすまして詐欺に利用する口座を開設するため偽造保険証を用いた有印私文書偽造、同行使などの罪で東京都世田谷区八幡山３、無職、安藤淳一郎被告（３０）に懲役１年１０月（求刑・懲役３年）、さいたま市浦和区針ケ谷１、同、佐藤誠被告（２７）に懲役１年４月（求刑・懲役２年）の実刑判決を言い渡した。
　内田博久裁判官は「社会経済的秩序を蹂躙（じゅうりん）するもの。口座はおれおれ詐欺に利用され、多くの被害を生じさせた責任は重い」と述べた。
　判決によると、安藤被告は偽造した健康保険証を使って０３年５〜６月、銀行や郵便貯金の通帳とキャッシュカードを七つずつだまし取った。佐藤被告は金融機関から郵送されるキャッシュカードを自宅で受け取り、２被告に指示したとされる東京都中野区沼袋１、同、川村佳悟容疑者（３５）＝有印私文書偽造などの罪で既に起訴、有印公文書偽造容疑で再逮捕＝に渡していた。
　内田裁判官は判決言い渡し後、「社会的な広がりは大きい。そのことを十分に考えてください」と諭した。【町田徳丈】（毎日新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040422-00000003-mai-l07