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パソコン通信講座の運営会社「エスエスビー」(東京都文京区)と山形県内の受講者約60人が、雇用促進などを目的にした国の「教育訓練給付金」計約1400万円をだまし取っていた疑いが強まり、山形県警捜査2課などは20日、同社を家宅捜索、同社関係者や山形県内で受講者を集める窓口となった代理店経営者ら合わせて数人について詐欺容疑で事情聴取を始めた。容疑が固まり次第逮捕する方針。
調べによると、運営会社は2002年2月ごろから同年夏ごろにかけ、情報処理技術者の国家資格「初級システムアドミニストレータ」受験者向け講座を開設。受講者から年間受講料30万円の支払いを受けながら、受講申し込みから2、3か月後に偽の修了証明書を発行していた。受講者には、公共職業安定所に修了証明書とともに教育訓練給付金の申請書を提出させ、国から給付金24万円を受給させていた。さらに、同社は、受講料との差額6万円にいくらか上乗せして受講者に支払っていたとみられる。
同社側から代理店に持ちかけ、県内の受講者63人全員が給付金を詐取しようとし、うち59人に計1416万円が支給されたという。
山形労働局が調査し、今年3月までに受講者に給付金の全額を返済させたうえ、山形県警に被害届を出していた。県警は、受講者が受け取った給付金の流れについて全容解明を急ぐ。同社は、全国で受講者を集めていた。