2004年04月19日(月) 08時10分
カキを養殖して海を浄化 長崎県などが実験に成功(共同通信)
カキを養殖しながら海水を浄化する実験に、長崎県衛生公害研究所(長崎市)と海洋科学技術センター(神奈川県横須賀市)が成功した。実験で養殖したカキは一回り大きく、味もおいしいという。一挙両得の試みに期待がかかる。
実験があった長崎県の大村湾は閉鎖性内湾のため海水の循環が少なく、富栄養化の原因となる窒素やリンなどの有機物がたまり、水質が悪化しがちだった。
実験は水質が特に悪化する夏場、水深約5メートル、約100平方メートルの実験場の海底に陸上からホースで空気を送り込んだ。酸素濃度を高めると、微生物が活発に活動して水中の余分な有機物を分解するとともにカキが有機物を吸収し水質が改善された。
さらに餌を与えていないカキは、微生物を餌にぐんぐんと成長。実験で育てたカキは普通のものに比べて生存率が高く、重さも約1.5倍に。うま味になるグリコーゲンが増量し、味もグレードアップした。(共同通信)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040419-00000030-kyodo-soci