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2004年04月15日(木) 23時32分

後輪ハブも「強度不足」欠陥、三菱が2万台リコール読売新聞

 三菱ふそうトラック・バス(昨年1月に三菱自動車から分社)製大型車の車軸周辺部品「ハブ」の欠陥問題で、同社は15日、これまで指摘されていた前輪だけでなく、後輪ハブについても強度不足の欠陥があったとして、国土交通省にリコール(回収、無償修理)を届け出た。対象は1989年から92年までに製造されたダンプカーやバス計2万1769台で、リコール費用は約13億5000万円。

 同社によると、対象車両の後輪ハブ破損は計65件発生。このうち路上で走行不能になるケースが3件あったが、後輪ハブは構造上、破断してもタイヤが脱落しないため、事故やけが人はなかった。

 欠陥があったのは89年12月—91年2月の間に製造されたハブ。設計上厚みが不足していたうえ、コンピューター制御の旋盤でプログラムが不適切だったことによる加工ミスが発生。その二重のミスで強度不足となり、同社は「旋回を繰り返すと亀裂が生じて破断に至る恐れがある」としている。

 この後輪ハブをめぐっては、90年9月から約3か月間に計16件の破損が相次いだ。この時、社内で「リコール検討会」が開かれたが、「原因は過積載」と結論、旋盤のプログラムを修正しただけで抜本的な対策を見送っていた。

 同社は2002年1月、横浜市で起きた母子死傷事故の後、前輪ハブの自主点検、回収を実施。その際、後輪ハブの損傷も計16件見つかっていたが、同社はその後もリコールの動きは見せなかった。

 三菱ふそうは「最初の不具合発生から十数年経過しており、対応に遅れがあったことを反省している」としている。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040415-00000514-yom-soci