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横浜市で０２年１月、三菱自動車製大型車のタイヤが外れ、主婦が死亡した事故で、遺族が同社と国などに計約１億６５００万円の損害賠償を求めた訴訟の初の和解交渉が１３日あった。遺族側が事故の再発防止を目的に請求した「制裁的慰謝料」１億円について三菱自動車側は受け入れは困難との認識を示し、交渉は事実上決裂した。
事故で亡くなったのは神奈川県大和市の岡本紫穂さん（当時２９）。
三菱自動車と、岡本さんの母増田陽子さんの双方の代理人の弁護士によると、同社側は「法的に支払えるものはできる限り支払いたい」と述べ、制裁的慰謝料以外の支払いに応じる姿勢を示した。しかし、増田さん側の弁護士は「制裁的慰謝料は認められるべきだ。支払われた事例をつくり、消費者保護につなげたい」と述べ、従来型の慰謝料額では和解に応じられないと主張したという。
三菱自動車側は再度、社内で検討する方針だが、代理人の弁護士は「制裁的慰謝料は日本の損害賠償制度の仕組みにはない。ご遺族の心情は理解できるが、調整は難しいという印象だ」と話している。(04/13 21:46)