2004年04月12日(月) 18時37分
<健康食品>アガリクス茸で肝炎?神戸の男性が死亡(毎日新聞)
がんを抑制するための免疫力を高める効果があるといわれる「アガリクス茸(たけ)」の健康食品を飲んだ神戸市の60歳代の男性が昨年11月、肝炎を発症して死亡していたことが12日、分かった。入院先の病院は「アガリクスが原因と疑われる」と報告したが、厚生労働省は「因果関係がはっきりしない」などとしている。
神戸市などによると、男性は昨年8月、神戸市須磨区の「国立病院機構神戸医療センター」(旧国立神戸病院)で肺がんの切除手術を受け退院。初期段階の肺がんで抗がん剤などの投与はなかったが、9月末ごろに東京の健康食品会社から中国産の顆粒(かりゅう)状のアガリクスを購入した。3週間ほど適量を飲み続けたところ、黄だん症状が出たため、10月下旬に急性肝炎で再入院。11月10日に劇症肝炎のため死亡した。
病院の検査で、男性の血液が、飲用したアガリクスに対して高いアレルギー反応を示すことが判明。一般の肝炎ウイルス検査では陰性だったことなどから、病院は「アガリクスによる急性肝炎が疑われる」と市に報告した。市は11月6日に厚労省に報告。同省は主治医に事情を聴いたが、「疑いが強いが因果関係が判然としない」ことから公表を見送ったという。同病院の由宇芳才副院長は「判断は難しいが、厚労省には情報が集まっているはずで積極的な調査をしてほしい」と話している。【隅俊之】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040413-00000008-mai-soci