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2004年04月10日(土) 23時05分

<BSE>全頭検査拒否で夏前決着困難に毎日新聞

 米国産牛肉の輸入再開問題をめぐり、米民間業者の自主的な全頭検査が米農務省によって否定されたことに、農林水産省は失望感を強めている。民間の全頭検査を、交渉の有力な「落としどころ」と見ていたからだ。同省内では「7月の参院選挙前の決着は困難」という悲観論も出るほど、手詰まりな状況だ。

 日米両国はこれまで、BSE(牛海綿状脳症)の安全対策について協議を繰り返してきた。しかし、全頭検査の実施を譲らない日本と、「全頭検査は非科学的」とする米の対立が続いている。3月に入り、米国内で民間業者の全頭検査案が浮上。農水省は「打開策になる」と期待を寄せた。

 3月末にベネマン米農務長官が、亀井善之農相に書簡を送り、全頭検査の有効性に否定的な国際獣疫事務局(OIE)の場で解決したいと提案。これによって、農水省内では、米国は民間による全頭検査にも後ろ向きとの見方が出ていたものの、明確な拒否回答に、改めて失望している。

 今月に入り、「日本スーパーマーケット協会」が「全頭検査は当然」と意見を表明する一方、牛丼チェーンなど外食産業で構成する「日本フードサービス協会」は「米提案の拒否は遺憾」とコメントを発表するなど、民間も賛否両論。新たな打開策はまだ見つからず、同省内では「自民、民主党とも賛否両論ある。解決するなら、7月の参院選後から11月の米大統領選までの間では」との見方も出ている。【望月靖祥】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040411-00000118-mai-bus_all