悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2004年04月06日(火) 00時00分

中島菜(石川県中島町)読売新聞


厳しい冬を越した中島菜は香りも高くおいしい 能登・中島町で栽培される中島菜は血圧の上昇を抑えビタミンCも豊富

 能登半島のほと中央に位置する中島町では、高血圧に効くという中島菜が栽培されている。アブラ菜の一種とされ、同じ種でも中島町以外で育てると風味も味も変わることから、長年にわたって細々と自家栽培され、町内だけで消費されてきた。7年ほど前に降圧効果あるとの研究結果がでて、今、全国から注目を集めている。

 日本人の4人に1人が悩まされていると言われる現代病、高血圧症に効くという中島菜を求めて、石川県中島町を訪ねた。「いつから作られてるか? 娘時代からあったからわからんなあ。江戸時代頃からかなあ」。町北部の藤瀬(ふじのせ)地区は、2、300メートルの小高い山々に囲まれた海抜約30メートルの丘陵地。ここで中島菜を栽培している70代の澤木千代子さんは中島菜の歴史について首を傾げるばかり。

 中島菜は、見た目はからし菜に似ており、アブラ菜の一種とされる。漬物やおひたしにして食べるのが一般的で、ほろ苦い味と辛みが特徴だ。夏に種まきをして、秋に収穫するものと、収穫せず雪の下で菜を枯れさせ、春に出る新芽を収穫するものと2通りあるが、「雪の下におったもんのほうがおいしいわいね。苦味も風味も違うし香りが高い」と澤木さん。町では現在22戸の農家で栽培をしており、作付面積は合計約2ヘクタール。平成15年度の出荷量は約5トンと少なく、ほとんど市場には出回らず、地元で消費されてしまう。



中島菜と挽き肉の炒め物。あんかけなので、ご飯にかけてもおいしい  中島菜には、動脈の収縮にかかわるアンジオテンシン変換酵素(ACE)の働きを妨げて、血圧上昇を抑える成分が多量に含まれていることが平成9年、石川県農業研究センターの調べでわかった。他の野菜と比べてみると、血圧上昇を抑える割合は、作物5ミリグラムあたりでピーマンが72%、カブが67%、ナスが40%、タケノコが30%に対し中島菜は92・8%と著しく高い。この研究結果を機に、町は総力をあげて中島菜の生産に力を入れており、また一年中食べられるようにと周年栽培の研究にも取り組んでいる。

 町北部の西谷内(にしやち)地区の主婦のグループ、七草会では、中島菜の漬物を製造販売している。着色料、保存料は一切なし。周辺農家から中島菜を買い付け、水洗いして二晩塩に漬け込むだけ。中島菜は、重しが軽いと花が咲いてくるほどの生命力もあり、ビタミンCやカルシウムも豊富。漬け終わったら軽くもんでアクを抜いたらできあがり。「テレビなどで紹介されてからすごく注目されるようになりました。漬物の旬である1月末から3月までに全国から200件もの注文が殺到したんです」とは七草会代表の山岸由紀栄さん。

 漬物(200グラム400円)は全国発送が可能で、11月頃から5月頃までの期間限定販売。在庫がなくなり次第終了する。秋に収穫した中島菜を使う11月頃の漬物は葉や茎が硬いので、メートル寒さを経験したメートル中島菜を使った1月頃からの漬物がおすすめだ。(文/中 文子 写真/酒井羊一 協力/日本観光協会)



【紹介物件】TEL0767・66・6494/中島菜漬け200グラム400円(地方発送も可・送料別)

【交通】「国民宿舎 能登小牧台」へは、のと鉄道西岸駅から送迎5分/能登有料道路徳田大津ICから約20分/「藤瀬ふるさと五穀園」へは、宿から車で役15分。「なかじま亭」へは、宿から車で約10分

旅行読売2004年6月号より

http://www.yomiuri.co.jp/tabi/gourmet/fudoki/fd040601.htm