2004年04月05日(月) 20時33分
<スダチ>徳島産に残留農薬、出荷停止に(毎日新聞)
JAあなん(徳島県阿南市)は5日、3月9〜30日、京阪神や関東など全国30市場へ出荷した特産のスダチ(ハウス栽培)の一部から、食品衛生法で定められた安全基準値の最大5.6倍に当たる残留農薬が検出されたことを明らかにした。出荷した約26トンの回収を進めているが、4日までに回収できたのは189キロだけで、大半が消費されたとみられる。JAは「健康への影響はない」としているが、JA全農とくしまは消費者の混乱を防ぐため、5日から3日間、県産スダチの出荷を全面停止した。
JAあなんは先月31日に回収を開始したが、事実を明らかにしなかったうえ、29日に事情を知った県もJA側の自主的発表まで公表しなかった。
同JAや県によると、JAが3月17日に行った自主的なサンプル検査で、殺菌剤のプロシミドン(薬剤名スミレックス)を、安全基準値(0.50PPM以下)を超える1.44PPM検出。このため、プロシミドンを使用した27戸のスダチを調べたところ、同29日までに、阿南市と同県鷲敷町の22戸のものから0.51〜2.8PPMを検出した。
プロシミドンは灰色カビ病感染防止のため散布する登録農薬。JAによると、農家は3000〜1500倍に薄めて開花期に3回以内散布する県基準を守っていたといい、原因を調べている。同県は、全国のスダチの98%を生産。JAあなんのハウス栽培ものは同県産の約8割を占める。【植松晃一】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040406-00000043-mai-soci