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2004年03月30日(火) 03時05分

<回転ドア事故>7台のドアの死角はバラバラ 六本木ヒルズ毎日新聞

 東京都港区の「六本木ヒルズ森タワー」で26日、大阪府吹田市の溝川涼君(6)が自動回転ドアに挟まれ死亡した事故で、事故ドア以外に森タワーに設置された7台の同型ドアも、事故防止用の赤外線センサーの赤外線到達距離が縮められ、当初設定の床上80センチより死角が拡大していたことが警視庁捜査1課の調べで分かった。7台の死角はそれぞれ異なり、床上1.3メートルまで死角だったドアもあった。同課は29日深夜、事故現場の検証を行うとともに、ドアによって死角が異なる理由について関係者から事情を聴いている。

 事故直後、同課は森タワーに設置された事故ドア以外の同型ドア7台についても実況見分した。赤外線センサーの感知状態を調べた結果、高さ約2.4メートルの天井部分に設置された「挟み込み防止」センサーの到達距離は、1.1〜1.4メートルとばらばらだった。死角は地上1〜1.3メートルとなり、いずれも当初設定より拡大していた。涼君が挟まった現場ドアも、涼君の身長117センチの位置では感知しなかった。

 実況見分は、紙を赤外線にかざす方法で行われた。赤外線は遮る対象物や風など周囲の環境によって感度が変わるため、同課は人形などを使った事故ドアの現場検証でさらに詳しく調べる。

 森ビルによると、現場ドアで起きた子供の負傷事故は今回が初めて。森タワーの他の7台では、今回の事故前に子供7人がドアに体を挟まれるなどして負傷していた。

 また、森タワーの防犯ビデオに、涼君が小走りでドアに向かい挟まれるまでの映像が残されており、同課で分析を進めている。【川辺康広、長谷川豊、宮川裕章】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040330-00000138-mai-soci