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これまでの調べでは、事故のあった回転扉はもともと扉入り口の赤外線センサーに地上十五−八十センチの間が感知しない死角とされる範囲があったことが分かっている。
しかし、三和側によると、事故のあった扉は駆け込み防止用の仮設さくがセンサーに反応し、たびたび誤作動を起こすため昨年十二月下旬、森ビルの委託企業と協議、天井部に設置された赤外線センサーの感知範囲を百二十センチに変更したとされる。捜査一課の調べでも身長一メートル一七の涼君には感知範囲が届いていなかったことが確認されている。
三和側はセンサー感知後、扉が完全に止まるまで二十五センチを要することを取扱説明書に記載しないなど、同月まで森ビル側に十分な説明をしていなかった。こうした経緯について、森ビル側と三和側の見解が食い違っている部分が多く、同課は押収した資料分析や関係者の事情聴取で、全容解明を進める。
事故は二十六日午前十一時ごろ発生。森タワー二階正面入り口で、母親と遊びに来ていた涼君が一人で大型自動回転扉前の仮設さくを小走りですり抜け、頭から入ろうとした際、扉に挟まれ、頭部、顔面圧迫による脳損傷で死亡した。
昨年四月に六本木ヒルズがオープン以降、回転扉での事故は、涼君の事故までに三十二件発生していたにもかかわらず、十分な安全対策を講じていなかった。
森ビル広報室は「家宅捜索には全面協力したい」とし、三和シヤッター工業広報課は「全容解明のため協力する」と話している。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20040330/eve_____sya_____002.shtml