2004年03月27日(土) 15時04分
ネットカフェからの犯罪防げ 宮城 業者が防犯対策強化(河北新報)
インターネットカフェがネット犯罪の温床になっているとの評判を解消しようと、仙台市などのネットカフェ業者が防犯対策を強めている。利用者の身分証明を厳しくしたり、パソコンの使用履歴を抹消したりと方法はさまざま。県警も犯罪情報を提供する支援に乗り出した。
青葉区国分町3丁目のインターネットカフェ地球館。2002年9月の開店以来、利用客の身分証明を徹底している。(1)運転免許証(2)健康保険証(3)カード類と携帯電話番号—のいずれかの提示を求め、携帯電話の場合は実際に電話をして確認する念の入れようだ。
ほかにも、客が利用を終える都度、パソコンの使用履歴をすべて消し、住所や口座番号などの個人情報が盗まれるのを防ぐ。ソフトのコピーやインストールを禁じる措置も取っている。
宮城県で5店を経営するリラックスカフェ花子ドットコムも、身分証明と履歴抹消のほか、トラブル対応策をまとめた防犯マニュアルを作り、従業員への周知を図っている。犯罪の新しい手口が出るとマニュアルを改訂し、全店で情報を共有する。
青葉区中央3丁目の駅前店の伊藤俊幸店長は「身分証明を求めない店の方が気軽に入れるかもしれないが、あくまでトラブルのない質の高い店を目指す」と話している。
県内で昨年に起きたネット犯罪は22件で前年より13件増えた。被害相談も894件と前年に比べて479件増加。犯罪の手口は利用者の個人情報を盗んだり、匿名性を逆手にとって他人の名誉を傷つけたりと多様で、新たな手口も次々に生み出されている。
県警は2月、ネット犯罪の防止を目的に県内のネットカフェ業者11社と連絡協議会を設立した。「関連情報を積極的に提供するので、防犯対策に生かしてほしい」と呼び掛けている。
(河北新報)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040327-00000012-khk-toh