2004年03月25日(木) 07時00分

文春出版禁止問題で審尋・東京高裁（日経新聞）

　前外相、田中真紀子衆院議員の長女の私生活に関する記事を掲載した週刊文春の出版禁止問題で、出版禁止の仮処分を認めた東京地裁決定を不服とした文芸春秋の保全抗告で、東京高裁（根本真裁判長）は24日、同社側と長女側双方から意見を聴く審尋を開いた。関係者によると、審尋は今回限りといい、同高裁が近く判断を下すことになる。

　関係者によると、この日の審尋は、双方が従来の主張を述べ、約10分間で終了。文春側は主に「長女は前外相の後継者となる可能性があり、私人ではない」と強調したという。長女側は、記事はプライバシー侵害と主張し、文春側の抗告を退けるよう求めたとみられる。

　文春側は20日に保全抗告した際、申立書で「記事は公益目的でないことが明白とはいえない。仮処分送達以前にすでに74万部が出荷されたのに、残り3万部を事前に差し止めないと被害回復が困難との判断は誤り」などとしていた。(07:00)

http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20040325AT1G2401S24032004.html