2004年03月25日(木) 12時30分
ATMに1日限度額を預金者が設定 犯罪増で大垣共立銀(中日新聞)
【岐阜県】盗難キャッシュカードによる預金の引き出し被害などが急増しているのを受けて、大垣共立銀行は二十四日、現金自動預払機(ATM)で一日に引き出せる限度額を顧客が自由に設定できるサービスを四月十九日から始める、と発表した。引き出し限度額の自由設定は全国初という。
新サービスは、現在は限度のないATMの一日当たり引き出し限度額について、十万円単位で一千万円まで決められる。ATMを普段使わない預金者はATMで預金を引き出せない「限度額〇円」を選ぶことができる。従来通りの「限度額なし」も選択可能。
対象は、普通預金・貯蓄預金・当座預金。ATMでの現金引き出し、通帳・カード振り込みに加え、他の金融機関のATMで大垣共立銀のカードを使った場合も限度額が適用される。
限度額を少なくする場合はATMや窓口で申し込めるが、額の引き上げや限度取り消しは窓口でだけ受け付け、本人確認をする。
大垣共立銀行のATM被害は、昨年四月から今年一月までの十カ月間で四十三件、約七千五百万円。二〇〇二年度の三十九件、約二千八百万円をすでに上回っている。
親族をかたってお金をだまし取る「オレオレ詐欺」なども社会問題化しているため、二十六日発行の広報紙「パディントンタイムズ」に金融犯罪予防策をまとめた特集「金融犯罪白書」を掲載する。警察庁などの統計をもとに、預金通帳やキャッシュカードの盗難、オレオレ詐欺、インターネット有料サイトの利用料を装う架空請求による被害が増えていると指摘。
予防策として、カードの暗証番号は、生年月日や自宅の電話番号といった他人が予想しやすい番号を避けることや、不審な電話に対しては相手先や事実関係の確認をすることなどの心構えを提案している。
十三万部を発行し、本支店の窓口やATMコーナーなどに置き、顧客に配る。(中日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040325-00000014-cnc-l21