2004年03月24日(水) 13時57分
<三菱ふそう>タイヤ脱落で国交省にリコール届け出(毎日新聞)
大型車のタイヤ脱落事故が相次いだ三菱ふそうトラック・バス(昨年、三菱自動車から分社)は24日午後、国土交通省に対し、金属部品「ハブ」に欠陥がありタイヤ脱落につながったとして同種のハブを装着したトラックやトレーラー、バス計約11万3000台についてリコール(回収・無償修理)を届け出た。
同社は届け出書で「ハブ破損は強度不足が原因。道路運送車両法の保安基準に不適合」と説明。対象車は、02年1月の横浜市の母子3人死傷事故後、自主点検・交換を進めてきた大型トラックやトレーラー、バス計約7万6000台と、タイヤ脱落事故が起きていない型式のハブ装着車、点検の対象外だった路線バス、前輪2軸のトラックなど計約3万7000台。
同社は対象車のハブを新品に交換するなどの安全対策を取る。しかし国交省は、事故の起きていない型式のハブについて「安全は証明されていない」として、さらに同社に安全検証と設計変更を求める。同省は今回のリコールは暫定措置で、さらに対象が増える可能性があるとしている。
三菱自動車製の大型車のハブ破損によるタイヤ脱落は、92年以降、横浜の死傷事故も含め計57件発生。同社は「脱落事故の原因はユーザーの整備不良に由来するもの」として製造者責任を認めてこなかったが、今月上旬、一転して認めた。
横浜の事故については、神奈川県警が業務上過失致死容疑で同社を家宅捜索するなど捜査を進めている。【武田良敬】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040324-00001069-mai-soci