2004年03月24日(水) 04時11分
リコール対象の代替品、三菱ふそう「開発に数か月」(読売新聞)
三菱ふそうトラック・バス(昨年1月に三菱自動車から分社)の大型車でタイヤ脱落事故が相次いだ問題で、リコール(回収、無償修理)対象となる約11万3000台のうちの約2万7000台について、同社が欠陥のない部品を交換品として用意できないことが23日わかった。
同社は、リコール対象だが未使用の部品をいったん装着し、数か月かけて欠陥のない交換品を開発する。国土交通省は、この措置を了承する方針だが、開発までは新品とはいえ安全性に問題のある部品を使うことになり、ユーザーからは不安の声が上がりそうだ。同社は24日、国交省にリコールを正式に届け出る。
同社は1983年以降、車軸周辺の「ハブ」と呼ばれる部品を6種類開発。製造順にA—F型に分類され、今回のリコールは、A(83年7月開発)—E(95年7月)の5種類が対象となる。6種類のうち最も強度が大きく、これまでに事故の報告がないF(96年6月)は対象から外される。
リコール後の対応としては、C—EをFに交換するが、形状が大きく異なるA(約1万台)、B(約1万7000台)の2種類とFは互換性がない。このため、A、BにはBの新品を“つなぎ”としていったん装着し、新型を数か月中に開発し、再交換する。
国交省は「欠陥品を欠陥品で代用することになるが、傷んでいる可能性がある使用品より新品の方が安全性は向上する。使用中の大型車の部品をそのままにしておくことはできないので、新型開発までのやむを得ない措置」としている。
国交省によると、リコールにおける「暫定措置」としては、昨年10月に三菱自動車が「ミニキャブ」など2車種(計約2万2000台)の動力伝達装置の欠陥でリコールを届け出た際に、交換部品の調達が間に合わないため、欠陥部品の一部を新品に換えて一時的に対応した例など、過去数件あるという。(読売新聞)
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