2004年03月23日(火) 00時00分

ＭＳへの制裁金６５０億円 競争法違反 （東京新聞）

　【ニューヨーク＝寺本政司】ソフトウエア最大手の米マイクロソフトが欧州連合（ＥＵ）の競争法（独占禁止法）に違反したとされる問題で、ＥＵ加盟国代表者は二十二日、個別企業としてはＥＵで過去最高の四億九千七百万ユーロ（約六百五十七億円）の制裁金を科すことで一致した。欧米メディアが一斉に報じたもので、欧州委員会が二十四日に正式決定する。

　マイクロソフトは昨年末時点で約五百三十億ドルの豊富な手元資金があり、制裁金による直接的な打撃は少ないが、企業イメージの低下などで経営に影響が出る恐れもある。同社は事業戦略を拘束するなどとして、制裁に対しては裁判で争う方針を示している。

　欧州委は、マイクロソフトがパソコン用基本ソフト（ＯＳ）の「ウィンドウズ」に画像や音楽の再生用ソフト「メディアプレーヤー」を抱き合わせ販売していることが、公正競争を阻害していると判断。両者は和解交渉を続けていたが、十八日決裂し、欧州委が制裁を科すことを決めた。これまでの一社に対する制裁金の最高額は製薬会社ホフマン・ラ・ロシュ（スイス）の四億六千二百万ユーロ。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/kei/20040323/eve_____kei_____000.shtml