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架空の人物の運転免許証や健康保険証などを偽造するなどしていたとして、滋賀県警は関東地方の男ら5人を23日までに逮捕した。グループはインターネット上に「裏ハローワーク」と題するサイトを開き、募集した男らに偽造保険証などを使った詐欺をさせていたほか、架空名義の携帯電話や預金通帳などを詰め合わせた「オレオレ詐欺セット」をネットで販売していた疑いもある。県警は、2年間に26都府県で約600件の詐欺が繰り返され、被害総額は1億円を超えるとみて調べている。
県警によると逮捕されたのは、千葉県野田市中根、自称不動産会社役員畑勲郎容疑者(41)、住所不定、無職石毛豊容疑者(32)、埼玉県上尾市小敷谷、無職西口藤太容疑者(56)と、連絡役や詐欺の実行役とみられる2人の計5人。
畑容疑者ら3人の直接の逮捕容疑は、昨年9月と11月ごろ、埼玉県内のマンションや賃貸住宅で、パソコンを使って架空の人物の運転免許証と健康保険証を1通ずつ偽造した有印公文書偽造の疑い。連絡役などの2人は建造物侵入の疑い。
県警は昨年11月、滋賀県内のパソコン販売会社から「偽造された健康保険証などでパソコンの購入を申し込んでいる者がいる」と届け出を受け、捜査を始めた。
これまでに、埼玉、群馬両県内の短期賃貸マンションや賃貸住宅など3カ所の「偽造工場」を摘発。偽造された健康保険証約80通や運転免許証約20通をはじめ、偽の住民票や印鑑登録証、架空名義の携帯電話、預金通帳、パソコンなど計約800点を押収した。
調べでは、畑容疑者らは、ネット上で仕事をあっせんするとして「裏ハローワーク」のサイトを開設したうえ、応募してきた数十人に携帯電話などで詐欺の具体的な手口などを指示。偽造した運転免許証などを使って消費者金融から金をだまし取らせ、見返りに報酬を渡すなどしていたといい、詐欺の疑いでも調べている。
架空名義の携帯電話や預金通帳、印鑑、キャッシュカードの4点を詰め合わせた「オレオレ詐欺セット」は一式数万円で販売し、約250セットが売れたという。
県警の調べに対し、畑容疑者らは、02年3月ごろから、関東、近畿地方などを中心に26都府県で、ネットで募集した実行役らの行為も含めて約600件の詐欺を重ねた、などと供述しているという。
(03/23 22:30)