2004年03月23日(火) 15時47分
<地下鉄>5年間運賃値上げせず 東京メトロが方針(毎日新聞)
4月1日に民営化され東京地下鉄(東京メトロ)となる帝都高速度交通営団(営団地下鉄)は、完全民営化の目標としている09年度末までの5年間は、運賃値上げをしない方針を決めた。特別な経済政策の転換がない限り現行運賃を維持し、企業努力で乗り切る構えだ。
営団の旅客運賃は61年に均一制から距離制に移行し、乗車距離に応じて5段階に分けた。89年以降、4回値上げをしたが、97年の消費税率改定で初乗り料金を除く中距離以上を10円値上げして以来、据え置かれている。
営団は現行運賃を維持するための経営改善策として、(1)南北線などに続き丸ノ内線支線や13号線でのワンマン運転(2)保守作業の機械化(3)契約工事見直し——などによるコスト削減を挙げている。
一方で、▽若者の街・表参道駅にショッピングモール▽大手町など大規模乗換駅に飲食・物販店▽東陽町駅など2カ所でビジネスホテル——をそれぞれ展開し、安定的な収益確保を図る。
営団は建設中の「13号線」(池袋—渋谷間約9キロ)が開業する07年度から2年以内に株式上場、完全民営化を目指している。「民間手法で経営する以上、運賃抑制は至上命題。現状での値上げは難しい。当面は完全民営化までの5年間、可能ならもっと長期間にわたって運賃を据え置く」と説明している。【斎藤正利】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040323-00001089-mai-soci