2004年03月19日(金) 00時14分
<ヤフーBB情報流出>有識者ら「二次流出の可能性」答申(毎日新聞)
「ソフトバンクBB」が運営するブロードバンドサービス「ヤフーBB」の460万人の顧客情報が流出した問題で、同社の社外有識者で構成する「個人情報管理諮問委員会」は18日、第1回の答申を出し、東京都内で記者会見した。答申は、警視庁が回収したデータがオリジナルデータでない可能性があるとして「(外部に)二次流出している可能性がある」と指摘した。
データの流出経路については、同社の顧客情報を扱うサポートセンターに派遣社員として勤務していた木全泰之被告(31)=恐喝未遂罪で起訴=が、午前9時の始業時間の30分前に毎朝出勤していたことを突き止めた。この十数分間にデータを引き出していた可能性があると指摘している。
データベースにアクセスできるパスワードが使いまわしされていた問題については、「ずさんな管理とまではいえない」と結論づけた。
答申では、(1)会社組織の再検討(2)各部門を監査しアドバイスする専門委員会の設置(3)IDやパスワードに頼らない新しい本人確認制度の確立——などを求めている。
委員会のメンバーは初代内閣広報官の宮脇磊介氏、生活経済ジャーナリストの高橋伸子氏、弁護士の牧野二郎氏の3人。今後さらに検証を進める。
一方、ソフトバンクBBは18日、情報流出事件を受け、情報漏えい防止やウイルス、ハッカー対策などのソフトを提供するサービスについて、ヤフーBB全加入者を対象に同日から9月末日までの6カ月間、無料にすると発表した。また事件の再発防止とセキュリティー管理体制の強化を目的に、有識者による「技術諮問委員会」を設置した。メンバーは村井純・慶応大教授と佐々木良一・東京電機大教授の2人。【宮川裕章、伊藤一博】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040319-00000117-mai-soci