2004年03月19日(金) 20時42分

「ワン切り」や出会い系サイト関係のトラブル急増　自主防衛を呼びかけ　／香川（毎日新聞）

　携帯電話の着信音を数秒鳴らして電話を切り、履歴に残った番号にかけ直させる「ワン切り」への返信や、パソコンの無料アダルト系サイトなどへのアクセスをきっかけに、債権回収業者を名乗る人間から携帯電話に使用料をしつこく要求されるトラブルが昨年末から急増している。県県民参画課は「ワン切りに絶対返信しないことや、『無料』をうたったアダルト系サイトへアクセスしないなど自主防衛を心掛けてほしい」と呼びかけている。
　同課によると、県消費生活センター（高松市松島町１）など県の消費生活相談に寄せられた相談件数は今年２月だけで、ワン切り関係１４件▽出会い系サイト関係９９件▽有料・無料アダルト系サイト関係３０５件の計４１８件。昨年４月から１１月までの各平均件数の総数は１９１件だったため２倍強に増えている。
　手口は、債権回収業者を名乗る人間が個人の携帯電話に、ワン切りの返信やサイトへのアクセス使用料を暴力的な言葉を交え請求し、指定した金融機関に払い込ませるもの。これまでの手口と違い、「もしかして、あの時の……」と身に覚えがあるような事柄を持ち出し、相手の弱みにつけこんで支払わせる。心理的に追い込む巧妙な手口になっている。
　被害は、２０〜４０歳代の男性が中心。先月の相談件数４１８件のうち７１件の相談者が現金を支払った。被害額は２０万円前後が多い。中には、数回にわけて約１７０万円支払ってしまったケースもあったという。
　同課はアドバイスとして、法務省のホームページ（ｈｔｔｐ：／／ｗｗｗ．ｍｏｊ．ｇｏ．ｊｐ／）で、債権回収会社を詐称しているとみられる業者名一覧の確認▽脅されても住所など個人情報を漏らさない▽脅された場合、携帯電話番号変更などの検討——などを挙げている。　【近藤大介】（毎日新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040319-00000001-mai-l37