2004年03月19日(金) 19時41分
執刀医に説明義務違反 視力回復手術で賠償命令(共同通信)
視力回復のための脳外科手術を受けて失明同然となったとして、横浜市の会社役員の男性(56)が執刀医と大阪市北区の病院を経営する財団法人田附興風会に約1億5400万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、横浜地裁は19日、約1800万円の支払いを命じた。
桜井登美雄裁判長(異動のため河辺義典裁判長が代読)は「執刀医は手術の問題点を十分に説明せず、男性に過度の期待を抱かせ自己決定の機会を失わせた説明義務違反があった」と述べた。
両眼につながる視神経を減圧する手術については「一般的に有効な治療法として確立されたとは認め難いが、手術自体を違法と断定することはできない」とした。
判決によると、男性は、執刀医の勤務する病院が視力回復手術の開発に成功したとの記事を読み、1996年2月に手術を受けた。しかし、手術後に視力ときゅう覚を喪失する状態となった。(共同通信)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040319-00000215-kyodo-soci