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2004年03月19日(金) 12時10分

福岡県警の裏金作り、50年前にも 元職員が実名会見朝日新聞

 福岡県警の捜査費不正流用疑惑に絡み、約50年前に県警に勤務していた北九州市門司区の社会保険労務士の広川幸光さん(67)が19日、同市役所で記者会見し、同県警関係者として初めて実名を明かして、裏金づくりについて語った。上司の直接の指示で、架空の出張旅費から多額の裏金をつくり、幹部が飲食費などに使っていたことを明らかにした。

 広川さんは記者会見後、当時の幹部を業務上横領などで訴える告発状を、福岡地検小倉支部に提出した。地検は内容を検討するとしている。

 広川さんは55年から5年間、県警警備課で庶務係として勤務。その後、県や北九州市の職員となった。

 記者会見で、広川さんは当時約160人いた警備部員についての「カラ出張一覧表」があったことを明らかにし、この表に従って、上司の直接の指示で架空の出張旅費をつくっていたと語った。

 捜査協力者への謝礼金である「捜査費」についても、県内39署(当時)の警備課所属の警察官を偽の受取人にして、偽の領収書をつくっていたと明言。「同一筆跡にするため、毎月、偽の領収書を集めて回った」と語った。警備部員には毎月、階級別の「口止め料」が渡されていたという。

 裏金は、三池闘争時の労働組合などへの対策費や幹部の飲食代、異動時の引っ越し費用などに充てられていたといい、接待の相手は政治団体の大物や、炭鉱会社幹部だったと話した。「悪を正すはずの警察内が最も汚れきっていた。どこの部や課でも同じ手口だったと思う」と強調した。

 広川さんは、裏金づくりなどを証明する書類は持っていないが、「記憶は鮮明に残っている」と話し、県警がつくった調査チームの求めがあれば事情聴取にも応じる姿勢を示した。

(03/19 12:10)

http://www.asahi.com/national/update/0319/022.html