2004年03月18日(木) 10時59分
<アコム>三菱東京FGの傘下に 出資大幅拡大で(毎日新聞)
三菱東京フィナンシャル・グループ(FG)が消費者金融2位のアコムへの出資を大幅拡大し、傘下に入れる方向で交渉していることが18日、明らかになった。三菱東京FGは、アコムが4月にも実施する1000億円規模の第三者割当増資を引き受けるなどで、出資比率を15%以上とし、連結決算の対象となる関連会社にする方針。4大金融グループが大手消費者金融会社を系列化するのは初めて。利益率の厚い消費者金融会社を取り込むことで利ザヤの厚い個人向け金融ビジネスを拡大し、収益性を向上させることを狙っている。
アコムには現在、三菱東京FG傘下の三菱信託銀行が発行済み株式の2.2%を出資し、副会長にも同行OBが就任している。さらに、02年3月には、東京三菱銀行とアコムが共同出資で消費者金融会社の「東京三菱キャッシュワン」を開業している。三菱東京FGは、増資の引き受けと創業者らからの保有株買い取りで出資比率を引き上げるとともに、派遣役員を増員するなどして、アコムを出資比率に応じて利益を連結決算に反映できる持ち分法適用の関連会社にして、事実上の経営権を握るとみられる。
三菱東京FGは不良債権処理で先行し、4大金融グループの中で最も健全な財務内容を持っている。しかし、収益の柱となる個人向け金融ビジネス分野が弱いと指摘されており、東京三菱キャッシュワンも業績が低迷していたことから、アコムを傘下に入れて、同分野のてこ入れを図る。【松田真】
アコム 78年設立で、消費者金融業界で初めて自動契約機を設置した。93年に株式を公開。03年3月期末の単独決算では貸付金残高1兆6528億円、売上高に相当する営業収益4192億円、最終(当期)利益774億円。03年9月末の従業員数は約4300人。(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040318-00001021-mai-bus_all